【D’n雑誌】山室 伊ノ介選手
本記事は、NAGAREYAMA F.C.の選手兼コーチ、そして選手広報部を務める寺内大登選手が、チームメイトに迫る企画【D’n雑誌】のWeb版です。選手同士だからこそ聞けるリアルなインタビューをお届けしています。
今回は、NAGAREYAMA F.C.のMF6番の山室 伊ノ介選手です。
がむしゃらに突っ走れる時間を大切に
加入した経緯を教えてください
前チームで契約更新ができず、悔しい気持ちはありましたが、正直なところ、吹っ切れた気持ちでした。というのも今後のサッカー人生で仕事も大事だなと感じていた時期なので、より一層この機会はチャンスだなと感じました。元チームメイトが中川前監督の知り合いだった為、紹介してもらい、セレクションを受けることになりました。セレクションを受けた結果、合格をいただき、加入することができました。そして安芸さんのチームビジョン(今シーズンの目標)や想い(セカンドキャリア・チームに必要とする人間性)に惹かれ、より加入したい気持ちが強くなり、チームへ加入できたことは良いチャンスを掴めたと思いました。
今シーズン移籍してきて、流山FCのベネフィットについての印象はいかがですか?
今まで所属してきたチームとは比べ物にならないくらい充実していて驚きました!
特にどの辺を比べて「充実してる」と感じましたか?
食事面やフィジカル面、美容室ですね。食事では選手価格でサポートしてくださったり、ジムや整骨院も利用できます。さらに美容室まで!本当にありがたい環境です。僕はアウトドア派なので、休日もよくパートナー企業さんを利用しています。毎日が充実してますし、サポートしてくださる方々のお陰でサッカーに集中できています。
現段階でチーム内でも多くの得点をあげていますが、その秘訣とは一体何ですか?
結論から言うと『オフザボールの動き』です。今まではボランチとしての起用が多く、「相手を外す動き」というよりは、「相手が嫌がるボジション」に常に立ち続けることを意識してました。入団当初から慣れないポジション起用だったので、やりづらさを感じてました。悩んでたところを銀治さんが「オフザボール」のアドバイスをくれ、動き方の意識を変えた結果少しづつ数字を残せるようになりました。
お仕事は何されてますか?
ゴールドパートナー契約していただいてる、「サンコーテクノ」様で働いてます。
どんな会社でしょうか?
主に建築物や機械の取り付け物に使われるネジなど製造してるメーカー企業になります。そのネジは私達が暮らしてる中で、かなり身近で色々なところに使われており、今の日本には欠かせない存在だと思っています。例えば、わかりやすいところでいうと、競技場のスタジアムのベンチや、高速道路や、エアコンの空調機器などに使われてます。
チームや選手の印象を教えてください
チームの印象としては、先輩、後輩関係なく要求しあえる良い集団だなと思いました。ピッチに入ったら年齢は関係ないし、思ったことを遠慮せず言い合えるのは素晴らしいことだと思います。生意気だなと思うやつもいますが。笑
それと、「サポーター」の存在もこのチームの魅力の1つです。これまで所属してたチームにも応援してくれる方々はいましたが、流山FCのサポーターは弾幕やゲームフラッグに加え、試合の日には大きな声援を送ってくれるなど、熱量が圧倒的に違うなと思います。それだけ本気のチームなんだなとも感じました。試合やイベントなど、サポーターの方々と関わる度に本当に大きな力をもらってるし、感謝しかないです。必ず結果で答えれるように頑張りたいと思います。
今シーズンの意気込みをお願いします
個人としては、ゴールやアシスト、とにかく数字にこだわっていきたいと思っています。自分が結果を出すことでチームに貢献し、県リーグ、リバーサイドリーグの優勝、天皇杯で勝ち上がることが理想です。
記憶に残るサッカーを
聖和学園へ進学した理由を教えてください
中学二年生の時に父と冬の選手権を見に行った試合が聖和学園でした。初めて見た時の衝撃が凄く、楽しそうにプレーしてる選手を見て「自分もしたい」と思いました。帰宅直後に『聖和に行きたい』と行った記憶があります。親も一切反対せず「行ってこい!」と背中を押してくれました。家族には本当に感謝してます。
聖和学園に入学してみてどうでしたか?
衝撃の連続でした。全国から足元の技術の高い選手が集まるので、今まで見たことのない足技が何度も出てきてました。毎日けちょんけちょんにいなされてました。笑 それと自主練の量がすごかったです。練習前、練習後、休みの日でも誰かしらはグラウンドで必ずボールを触ってます。みんなサッカーに対して向上心が高く、毎日が刺激的で楽しかったです。
気になるのが「練習法」なのですが、どんな練習をしてましたか?
まず基本的に一人ボール一個です。知ってる方はイメージできるかと思いますが、リフティングやドリブル練習をひたすら行います。その後に、対人練習をします。部員数も多く、使える場所が限られているのでゲームをしない日もあります。トップチームに上がると、対人練習やゲーム、セットプレーなんかもメインになってきます。
入学してくる選手はみんな元々技術がある選手ばかりですか?
小中学校から個人技やドリブルに力を入れてるチームから入学する選手が多いので基本的にはみんな上手いですが、もちろんそうではない選手もいます。
「そうではない選手」にフォーカスしたいのですが、彼らはどんなことをしてますか?
ひたすら練習してました。ここで大事なのが、目的は「足元の技術をつける」ことではなく、「試合で活躍する」ために。他の武器があればちゃんと評価してくれる方がいたので、考えながら練習してる選手が多かったです。
聖和学園での数々の経験談公開
聖和といえば、「ダンス」が思い浮かぶんですけど、どんな効果がありますか?
簡潔にいうと、「肩甲骨」を動かすトレーニングです。肩甲骨を動かすことによって速筋(一瞬で大きな力を出す力)を鍛えること、体のしなやかさを出すために行ってます。
実際行ってみた結果どうでしたか?
個人差があるので何ともいえませんが、ドリブルのキレというよりは、自然としなやかさが出たのではないかなと思います。正直なところ、試合前のアップでやるのは少しばかり恥ずかしさはありました。毎回相手チームに「あいつら何やってんの」って笑われてたのと、じっくり見られてたので。笑
筋肉トレーニングなんかはどうしてましたか?
筋トレはほぼ禁止でした。筋トレするならボールを使ったトレーニングをするように指導を受けてました。ただフィジカルの部分を疎かにしているわけではなく、代わりに肩甲骨を動かすトレーニングや体幹は行なってました。
入学してから卒業までの苦悩を教えてください。
僕たちの代は1、2年生の時は結果が出ず、「史上最弱の世代」と言われていました。それでも腐ることなく、自主練やミーティングを繰り返し、最終的に3年の冬の選手権で全国ベスト16と歴代最高の結果を残す事ができました。早い時は朝5時からみんな自主練してたし、ミーティングでは取っ組み合いになる事もありました。能力的には例年に比べて劣っていたかもしれませんが、目標に対して妥協する事なく努力できる選手が揃っていたのかなと思います!
個人としてはどうでしたか?
トップチームでのスタメン出場は1度もなく、途中出場した試合も多くはありませんでした。チームは全国ベスト16という結果を残しましたが、全国大会でも自分の出番はなく、これまで自分を応援してくれてた方々や快く宮城県での寮生活に送り出してくれた親に対する申し訳ない気持ちと自分に対する情けなさ、悔しさは今でもハッキリ覚えています。
じゃあ堅苦しい感じはやめて、、、イノは子供の頃どんな子供だった?
僕は結構目立ちたがりやでした。笑
例えばどんな感じ?
結構周りのクラスメイトをふざけて笑わせることが好きでした。笑
そうなんですね。他にはどんな感じだった?
陸上部の部長や、学級委員をやってたりしました。
どんな学級委員でしたか?
リーダーシップを発揮するというよりは、クラスみんなを支える側に回ってました。
もっと小さい時の話も聞かせてください。
幼稚園の時の話なのですが、5歳の時、家の外へ遊び行く際に勢いよく飛び出してしまい、その結果自転車に轢かれて骨折してしまいました。当時自転車を運転してた人が「カナリーニョ」というチームの選手でした。そこでカナリーニョの存在を知り、小学二年生の頃加入しました。
小学生の頃の異名は?笑
『セカンドボールの達人』と言われてました。イメージはジャイアントキリングの大阪ガンナーズの窪田っぽい感じです。笑
初恋の話が聞きたいです。
小学3年生の頃です。可愛くて好きになった記憶があります。
エピソードを教えてください笑
自然と目で追っちゃったり、試合帰りに高速のパーキングエリアに寄った時、その子の名前が入ったキーホルダーを買って渡したりしてました。笑
初デートはどんなデートだった?
浅草に行って、雷門行ったりスカイツリー登りました。観光客みたいなデートしてますね、、、
最近の趣味は?
ご存知の方も多いと思いますが、サウナ、温泉ですね。あと最近はよくJリーグの試合を観戦しに行きます。
サウナへの愛を語ってください!
最高です。外気浴は本当にリラックスできますし、調子いい時は本当に意識飛んでます。笑
よくどこのサウナに行ってるの?
僕は南柏にある「すみれ」によく行きます。サウナの温度も高くて、20分に1回ある爆風ロウリュがめっちゃ良いですよ。施設自体も綺麗なんで今度行ってみてください。
Jリーグはどんなチームの試合を見に行ってる?
やっぱ柏レイソルですね。地元から1番近いチームですし、スタジアムもピッチとの距離感が近くて臨場感があるので。好きな選手もレイソルにいます。
家族とすごく仲が良いイメージだけど、家族のことをどう思ってるの?
まあ、普通に好きですよ。笑 小さい頃からずっとサッカー応援してくれてて、僕の決断に反対することなくサポートしてもらっていたので感謝しかないです。10年ぶりに実家に帰ってきたのもあって今年はよく試合を観にきてくれてます。少しでも長く、サッカーしてる姿を見せる事が恩返しにつながると思っているので、これからもサッカー頑張りたいですね。
10年ぶりに帰ってきた親の反応はどうだった?
特別嬉しそうにしてくれたとかはなかったですね笑 ただ、親とはよく流山FCとかサッカーの話をするし、一緒にバラエティとかアニメ見たりするので、嬉しがっているとは思います。笑
最後に今シーズンの感想を教えてください
とりあえず昇格という良い形で終われてよかったです。加入してから7月くらいまでは得意なポジションでプレー出来なかったり、試合に出れなかったので、不満や悔しさがありましたが、シーズン終盤にかけてチームや監督から信頼を得て、真ん中でプレー出来るようになったのは自信になりました。ただこの先選手として成長するためのはプレーの幅を広げていく必要があります。他のポジションでプレーすることになっても意欲的に取り組んでいこうと思ってます。
〜一人ひとりの成長が、チームの成長につながる〜
山室 伊ノ介選手のプロフィール
山室 伊ノ介選手のプロフィールはこちら
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